昨日の続きというか、書き忘れたことを。
思い起こすと、僕が〝Gee Baby ~〟を初めて聴いたのは、学生時代に、おそらくこのアート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズのアルバムでのこと。ということで、四半世紀ぶりに聴いてみました。
アート・ブレイキーといえば、日本でも大ヒットして、ジャズファンのみならず蕎麦屋の出前持ちみたいな一般の方も口ずさんだという『モーニン』とか、とかくファンキーという側面から語られることも多いと思います。「ナイアガラ」と呼ばれる爆発するようなロールとか。
だけど、この1961年のインパルス盤はそういう曲芸的な面は鳴りを潜め、代わりにアレンジやアンサンブルの美しさを前面に出しています。今改めて聴くと、ただまとまっているだけではなくて、やはりブレイキーのドラムはファンキーだし、そしてメンバーのプレイもそれぞれが際立っている。
これはいわゆる「隠れ名盤」なのでは!? 素晴らしい……。
ちなみに、〝Gee Baby ~〟はアルバムの最後を締めくくっていて、ホーン・セクションのリフがブルースの妖しい雰囲気を醸し出しています。
このアルバムで核となるのは、ジャズ・メッセンジャーズに音楽監督として入ったウェイン・ショーター。モードっぽい1曲目の〝A La Mode〟やビル・エヴァンスでも有名な〝Invitation〟といった、従来のブレイキーならやらないような曲も、ユニークにまとめている。〝You Don't Know What Love Is〟でのソロはとってもロマンティック。当時まだ20代で、そのプレイはまるでほとばしるようです。
と思ったら、ショーターとともにホーン隊を成すリー・モーガンとカーティス・フラーもこのとき20代。いやぁ、みんなオトナだなぁ。
ちょっと、これはもっと聴いて、ギターに直接は関わってこないかもしれないけれど、いろいろ参考にしよう、と思った40代半ばのオッサンなのでした。