今日は、上野学園の講座
講師のマイケル・スペンサーは元LSOのバイオリニスト。
LSO在籍時に、Discovery という教育プログラムを立ち上げた人でもある。
昨年、ロンドンを旅行した際に、
バービカン・センターで観た
市民参加型のオペラ、《The Hogboon》も
Discoveryの一環だった。
ギルドホールの学生や
チルドレンズクワイアを巻き込み、
子供向けのオペラと
ベルリオーズの幻想を指揮したのは
サイモン・ラトルだった。
わずか10ポンドで
ラトルを拝めるなんて、と喜びながら
いそいそとバービカンへ向かったのであった。。
さて、ファシリテーター養成講座に戻る。
この講座は、私は昨年も参加しているので、今年は見学ということで。
まずみんなで輪になってリズム遊び。
最初は手を叩いたり床を叩いたりするだけだが、
次第にトーンチャイムをはじめとする打楽器も交えて15分ほど。参加者の緊張をほぐしていく。
「いまみんなでやったものに、なかったものは何?」
メロディがなかった。
「皆さんはメロディとハーモニーとリズムが音楽を構成する、と教わったと思います。
だけど、いまやったのはメロディがないから音楽じゃない?
世界の伝統音楽には、いわゆる音楽を構成する3つの要素が当てはまらないものが多い。
そもそもハーモニーというのは、教会で音楽を楽譜にするということが発明されてから発達した概念です。
そうした枠を、いちど取り払ってみることも音楽を学ぶには必要だと思います」
いろんな世界の伝統音楽をさらっと紹介。
※ ハルサイの冒頭のモチーフはリトアニアの民謡から採られたもの。
モンゴルのホーミー、インドのラジャスタン(ジプシーの故郷と考えられている)に伝わる歌、
「音楽というものは、その文化を知るための入口となりうる。
世界の民族の多様性を知るためにも、
音楽の背景を知ることで、知識の広がりが出る。
日本でも子供たちにそうした視野の広がりを持ってもらうことが、
将来的に必要となってくると思います」
そこは激しく同意。
雑誌とかでもそうで、
何かそうした音楽の文化的背景に触れようとすると、
「お勉強チックになるからやめてくれ」と言われてしまうことが多々ある。
だけど、音楽の背景にある歴史や文化を伝える努力をしないと、
ただ、そこに音楽があるだけで、
ショスタコいいよね、とか、ジャズってオシャレだよね、だけで終わってしまうんである。
※ まぁ、おういう「お勉強」を「お勉強」と思わせずに、
いかにエンターテインメントとしてアウトプットするか、が大事なんだとは思うが。
「お勉強」だと思うのは、「自分には関係ない」と考えているからだ。
望むにせよ望まざるにせよ、2020年にはオリンピックが開催され、それを契機に
日本人もいろんな国の人と接する機会が多くなる。
そのための準備として、
音楽から何かできないか、という試みでもあるのだと思う。
と、時間切れ!
まだ書くべきことはたくさんあるのだが、続きはまた後日に。
明日は出張だ、、早く寝なきゃ。。
おしまい。