40→70 ギターでデビューする!

ヤマザキです。40歳でギターを始め、8年目に入ってしまいました(2021年現在)。無謀にも70歳までにデビューするという目標を立てているのだが、はたして……? 普段はライター業をしています。

共同作業としての都市計画 - 市民参加プロジェクト(2)

昨日の続き。

「プラン・ブーデ」(直訳して計画小屋?)と名付けられたこのプロジェクト、
すごいのは、アートが住民の生活とダイレクトに結びつき、
一体となってよりよい暮らしへと向かう原動力となっているところだと思う。
区、市そして学校なども巻き込んだ
そのプロセスはとてもダイナミックで、聞いていてワクワクした。

Esso-Hauser を購入した投資家にとっては計算が狂ったかもしれないが、
住民たちの「街がこうあってほしい」という願いを吸い上げ、読み取り、カタチにして
理想へと近づけていく。
「出てきた意見を先鋭化させるのが僕たちの役目」とクリストフ・シェーファー
「アーティストの行動で決定のプロセスに介入し、オープンで既成の概念に囚われない枠組みを作る」と。

結局、新しいEsso-Hauser の建築コンペを行うにあたり、
以下のようなルールが定められた。

●分譲ではなく賃貸住宅が入ること
  その40 パーセントは低所得者でも入れるように公営にすること
●もともとEsso-Hauser に住んでいた人々は無条件に入れること
●地上階はチェーン店ではない店舗が入ること
●入口をたくさん設けること
●屋上をフリースペースなど活用すること
●Etc.

投資家との折り合いをつけるために、一部をホテルにすることも決めたが、
それはレーパーバーンに面した部分は住居として使えないことになっているからである。

コンペでは市、区、そして投資家に加えアーティストたちが推薦した
建築事務所が参加し、「ほぼ自分たちの理想に近い案が採用された」とシェーファー

新しいEsso-Hauser はこんな感じになるらしい。

高さを均一にしないのは多様性を尊重する
意思の現れ。
屋上にレストランもあれば、
壁でクライミングもできるらしい。

生活の趣向をともにする家族が一緒に住む
「家族単位のシェアハウス」も
できるのだとか。


こんな話、日本では到底実現しそうにないけれど、
例えば私個人の事務所や仕事のスタイルを決定するのに、
この日に聞いたようなプロセスを参考にして面白いことができないだろうか、
なんて考えた次第。

当日は雨が降ったり、気分がダウンしていたが、
元気になりました。
森美術館のシンポジウムより彼らがいきいきして見えたのは、
ドイツ文化会館という、彼らにとってはホームな感じの会場だったからかな?

というわけで、またもや時間オーバー。
難しいな、こういうのを短時間でまとめるのは、、
おしまい。