昨日は、「EUフィルムデーズ2017」の特別プログラム
ワイダとはアンジェイ・ワイダ。
昨年惜しくも亡くなったポーランド映画の巨星。
そしてツィブルスキとは、ワイダの代表作
『灰とダイヤモンド』の主人公、マチェクを演じたズビグニェフ・ツィブルスキ。
確か東欧のジェームス・ディーンとか呼ばれていたんだっけな。
若くして亡くなったこともあり、
その存在は永遠のヒーロー然としたもの。
そして、この日上映された『ズビシェク』は、
『灰とダイヤモンド』はじめ、彼が出演した作品から
彼の出演シーンを抜き出し、再構成したもの。
彼の死後、1969年の作品。
10数本の違う映画から抜粋したシーンを集めたのに、
それがまるで1本の映画のように、芯の通ったものとしてまとめられ、
飽きずに最後まで観る者の目を離さないのは、
さすがのひと言である。
監督を努めたヤン・ラスコフスキの手腕もあのだろうが、
ゲストとして来場していた評論家の佐藤忠男氏は、
「ツィブルスキの演じる男には、
どの作品からも『言葉にならない怒り』が感じられる」と。
たしかに、そうなのだろう。
ポーランドの歴史の底に何百年と横たわる、
抑圧された黒くて重たい何かが、
彼の演じる男の全身から、漂ってくるのである。
そして、そのえもいわれぬ暗さを引き立たせているのが、
スタイリッシュな映像美、ではないだろうか。
いや、本当にいちいちカッコいいんだわ。
構図とか、光と影の使い方とか。
改めて1950~60年代のポーランド映画の室の高さを改めて。
ワイダの『夜の終りに』。
ツィブルスキは出ていないんだけど、
この動画の43秒くらいのところで出てくる、
看板の前を女の子が歩いているシーンがオープニングなのだが、
最初は看板だけアップになっていて、
次第に引いてそれが看板だとわかるという、、、
うまく言えないが、言葉にならないほどカッコいいわけだ。
なんてのを、久々に思い出したな。
それで、このタイミングでワイダの遺作『残像』が、公開された。
久々に行くかな。。
支離滅裂だが、時間切れになったので、
今日のところはおしまい、だ。