この何ヵ月か、ジュールズ・シアーの〝All Through The Night〟とハンク・ウィリアムスの〝Cold Cold Heart〟を練習しているのですが。
カヴァーをする場合、いろんな取り組み方があると思います。
例えば、オリジナルに忠実にコピーするとか、あるいはその逆で、全く自分のアレンジにしてしまうとか。
僕の場合は前者と後者の中間というか、オリジナルの香りは残しつつも「自分がやっているんだ」という痕跡は残すようなアレンジにしたい。
と書くとカッコいいかもしれませんが、まぁ、要はコピーできる腕がないから結果的に自分流になってしまうわけで……(爆)。
今回は 2 曲ともアルペジオを中心としたアレンジをまず自分で作り、それをレッスンに持って行って先生と一緒に作り上げていっています。
そこで。
こうして練習している期間に、その曲を聴くか聴かないか。ということに、いつも悩むのです。
参考にするためにはたくさん聴いたほうがいいのだけれど、でも聴いてしまうと、それにとらわれてしまいやしないか、と。イマジネーションが膨らまない、つまりは自分の解釈(これもカッコいい言い方ですが、要は自己流……)ができないのではないか、と。
ということで、いつも、ある程度のカタチができるまで、その曲は聴かないことにしています。
でも、カタチができた後は、聴く。そうすることで新たな発見があるのです。「あ、ここ、自分はこう歌ってるけど、オリジナルはこうなんだ」とか、「ギターはオリジナルに倣ったほうが合理的かもしれない」とか、いろいろ。つまりは自分のやりたいようにやりすぎたのを、オリジナルを聴いて修正するというか。あるいはオリジナルへのリスペクトを忘れないようにするというか。
このことを人に聞いてみると、ある人は「オリジナルを聴かないとその曲のことが分からないよ」と言うし、「オレは聴かない。聴くと魂を取られる(笑)」とか言う人も。
つまりは、どっちでもいいのだろう、と思った次第。なんのこっちゃ。。
ということで。
そろそろ何か月か聴いていなかったオリジナルを聴いてみようか、と思ってきたのでした。
答えは、自分で探すしかない。
楽器の練習は孤独な作業だと、つくづく。