40→70 ギターでデビューする!

ヤマザキです。40歳でギターを始め、8年目に入ってしまいました(2021年現在)。無謀にも70歳までにデビューするという目標を立てているのだが、はたして……? 普段はライター業をしています。

ジェントルだけどグルーヴィー ハービー・ハンコック『スピーク・ライク・ア・チャイルド』と四半世紀ぶりの邂逅

最近、BGMとしてよく聴くのが、ハービー・ハンコックの『スピーク・ライク・ア・チャイルド』というアルバム。

 

Speak Like a Child

Speak Like a Child

 

理由としては、まぁ、ぶっちゃけ言えば、AmazonのPrime Mmusicで聴けることをたまたま知ったから、ではあるのですが……、学生の頃に『ジャズ名盤○枚』みたいな本でこのアルバムが紹介されているのを読んで、いつか聴いてみたいなと思いつつも、ついついその機会を作らずに(というか忘れてしまい……)四半世紀が過ぎてしまった、という訳なのでした。格好をつけた言い方をすれば、青春時代の忘れ物との邂逅、みたいな……。

思い起こせば、同じ本に載っていた『処女航海』を当時聴いたけど、いまいちピンとこなかったというのもあります。その頃はハード・バップばかり聴いていたので……。

Maiden Voyage (The Rudy Van Gelder Edition)

Maiden Voyage (The Rudy Van Gelder Edition)

 

 

あと、今のことを言えば、ギターものばかりだと、そちらばかりに集中してしまってBGMにならない、というのもあります。

 

とにかく。

あぁ、なんて美しい音楽なんだろう。

 

このアルバムの最大の特徴といえば、フリューゲル・ホルン、バス・トロンボーン、そしてアルト・フルートによるホーン・セクションが導入されていること。このセクションはソロを取る訳ではなく、あくま楽曲に彩りを添える存在。だけど、そのふくよかな音色はまるで室内楽のよう。

そしてハンコックのピアノはグルーヴィーでありつつも、やはり室内楽的で叙情的な感覚も持ち合わせていて、聴いていて落ち着くというか、とても穏やかな気持ちになれるのです。

グルーヴということで言えば、ロン・カーターのベースがいろいろ面白いことをやっているな、と思います。

 

肌触りはクラシック音楽のようにジェントルなんだけど、実はそこかしこにジャズの躍動感が散りばめている。おそらくは、昔にこれを聴いても、やはりピンとこなかったと思います。ある程度年齢を重ねたからこそ、この音楽を受け入れられたのだと。

だけど、考えたらこのアルバムが出たのは1968年。ちょうど半世紀前。ハンコックは当時また30歳前。大人だなぁ。あるいは、自分が子供なのか。。 

 

ともかくも。

僕は、実はこのように上品だけどグルーヴのある音楽をやりたいんだ、とこのアルバムを聴いて改めて気づきました。それが一体いつのなるのか、生きているうちにできるのかどうかも分からないけれど。そう思うことができただけでも、このアルバムに出会えて良かったと思います。

 

まぁ、そういう志を持つのはタダ、ということで……。