ビル・フリゼールの新しい動画が、UPされていました。
3月に発売される新しいアルバム、『Music Is』に収められているナンバー。
この曲は1985年にECMから出したアルバムのタイトル曲で、つまりはセルフ・カヴァーですね。
今回はグレッチのギターを使っていますね。後ろにはジャズマスター(アルバムのジャケではこれを持っているようです)やテレキャスターほか、いろんなギターが見えます。
それにしても、そんなに速く、また音数を多く弾いているわけではないのに、まるで1本のギターで奏でているとは思えないほどに豊かな音……。
そして、優しそうでいて、しかしキリッと冷たい凄みのようなものもあって。中毒性のある音楽だと思います。
彼の場合、いろんな動画がUPされていて、それにはソロも結構あるのでそんな気はしなかったのですが、ギターソロによるアルバムは実に18年ぶりなのだそうです。
「自分にとって、音楽は人と一緒に演奏し、会話やコール&レスポンスするもの。一人で演奏することはいつもチャレンジで、旅のようなもの。ソロをやるには考え方を変える必要がある」とのこと。
このアルバムを作る前に1週間、ニューヨークのクラブで演奏し、新しい音楽を作るために自らを少し不安定な緊張感を持った状態に、そんな感じをスタジオまで持ち込んだのだそうです。
先ほど書いた凄みというのか、鋭さみたいなものは、そういう緊張感がもたらすものなのかもしれません。
人の耳を惹き付けるには、そのくらいのプレッシャーを常に自分にかけ続けることが必要なのでしょう。
私には一生かかっても無理だと思いますが、これを聴いてまた練習する意欲が出てきました。