今日は、あるシンガー・ソングライターのインタビューをしました。
そこで伺った言葉には印象に残るものや、思わず膝を叩いてしまうものがいくつかあったので、ここに記しておこうと思います。
- 15分、30分で曲ができる、というのは違う
よく「この曲はピアノに向かって30分でできました」とか言うけれど、本当はそうじゃない。もし30歳の人が作ったとしたら、30年かかっているんだ。「いつか言おう」と思っていたことや、頭の中にしまっておいたもの、今までの体験。いろんなものやことが、何かをきっかけにひとつにつながり、曲になる。つながるのに30分かかった、ということだと思う。
- 0と1の差はあるけれど、1と100万の差はない
僕が作った曲が、誰かの人生に影響を与えることができたら、これほど嬉しいことはない。そこに人数は関係ないんじゃないか。
- 実は、曲を「作って」なんかいない
何もないところから、形あるものをポンと出す。それが「作る」ということだとすれば、僕はそんなことしていない。頭の中で想像した世界、見える景色を言葉にしているだけ。
などなど。
自分的に一番響いたのが、最初に挙げた言葉。
なるほど、確かに。
僕は今、初めてのオリジナル曲を作ろうとしているけれど(進み具合などはいつか場を改めて…)、その言葉に則れば、45年をかけてできるもの。
45年なんていったら、ちょっとしたヴィンテージ(笑)。
そこには自分の人生が反映されるんだと思うと、とてつもないプレッシャーを感じます。それが誰の心も打たなかったとしたら……0と1の差は歴然。。
曲だけでなく、これから自分が書く原稿も、45年かけてできるものか……。ダメだなぁ、オレ、、などど落ち込んできてしまいました(涙)。
心して作らないとな、と改めて。
関係ないけれど、写真は、僕が姉から譲り受けたアコギの裏に書いてあったもの。昭和50(1975)年8月12日に御茶ノ水で買ったらしい。
もうすぐ43歳。このギターから出る音には43年分の重みがあるのかと考えると、尊いなぁ、とつくづく。