前回の記事を書いたあと、いろいろ調べていたら。
マイケル・ストーファー・タイプのエレキギターを見つけました。ヘッドの形状が、改めてクラシカルですね。
ボディはレスポールタイプっぽいです。音はヴィンテージな感じですね。ブルースやクラシカルなロックに合いそうです。そして、よく見ると、ネック・ピックアップの下に、サウンドホールが??
調べると、このボディトップは、19世紀のハープギターに使われていたものをリサイクルしたものだということです。
こう見ると、もとのギターについていたブリッジの跡がものすごい存在感です。
画像は、以下のサイトより。細かな製作工程を写真で見ることができます。
このギターを作ったのは、Michael Spaltという製作者で、ウィーンに工房を構えています。以前はアメリカで製作をしていたそうです。
サンフランシスコで写真と絵画を学び、その後ウィーンでも絵画を学んだ経歴を持つSpaltですが、サイトを見ると、彼の作るギターは本当にアート作品になっていて、思わず見とれてしまいました。
下の画像はサイトより。
2017年に作られ、〝WHEEL OF FORTUNE〟と名付けられた作品。中心的なラインナップ、TOTEM GUITARの中の1本。
よく見ると、アクセサリーが埋め込まれてる!?
どれも木目も生かしつつ、独特の色使いと、細かなアイテム使いで完全にワンオフのギターになっています。ほかにも彼のアーティストとしての稔侍を感じる作品がたくさんサイトに掲載されているので、見てみてください。
動画もありました。これはGATE GUITARといって、工房の近くの家の門に使われていた木材で作っているそうです。
楽器としてもいい音をしていますね。
また、いささか強引ではありますが、ウィーンつながり、みたいに考えると、クリムトらに代表される分離派とか、フンデルトヴァッサーの建築を感じさせたりもします。
下の2枚はウィーンにあるフンデルトヴァッサー・ハウス。
こうしていろいろ見ていると、音楽を演じるために生まれたギターが、時代とともに、ファッションとして奏でる人の(あるいは製作者の)主張を視覚的に表すためのツールへと変遷していくのを見るようで、とても興味深いなぁ、と思いました。
ちなみに、TOTEM GUITARは日本でも手に入るようです。
さすが、1本1本作り込んでいるので、それに相応しい価格になっています。
今回も例に漏れず、見て楽しむだけにしておきます(涙)。