以前、話題にした、Marcin Patrezalek の新しい動画がUP されていました。
BABA YAGA(バーバ・ヤーガ)と名付けられたこの楽曲。ちょっぴりエキゾチックなテーマに導かれて、相変わらずというのか、もう落着きと貫禄すら感じさせる演奏です。
そして、私も相変わらず、彼がどのように演奏しているのか、全く分かりません(爆)。
バーバ・ヤーガとは、ロシアの民話に出てくる老婆の妖怪。深い森の中に住んでいます。日本でいえば山姥のようなものでしょうか。
だから彼も森の中で弾いているんですね。
そして、バーバ・ヤーガといえばムソルグスギー『展覧会の絵』の中の 1 曲としてあまりにも有名。
まるで山姥が追いかけてくるような……。と同時に、民話の世界ならではの滑稽さというのか、ほのぼのとした印象も同時に持ち合わせています。
これを聴いた後にPatrezalek のを聴くと(ムソルグスキーのカヴァーというわけではなく、inspired by slavic folklore とありますが)、ちょっとカッコ良すぎかな……(笑)。
以前、仕事でロシアの昔話について調べたことがあって、そのときに買った本をもういちど手に取ってみましたが、この本にはバーバ・ヤーガのことは載っていなかった。
ロシアには昔話や諺、民謡が豊富で、なぞなぞの類もたくさんある(お互いにいつも見つめ合っているけれど、決して一緒になれないものは? → 天井と床、みたいな)。
ロシアは、僕の世代だとソ連で、教科書やテレビで見ているだけだと、どうも血の通っていないような印象を受けていたのですが、なんてことはない、同じ人間が住んでいて、日々の生活から学んだ知恵を、親から子へと代々伝承していたんだなぁ、と今さらながら。
と、遠い目をする前に。
Patrezalek はバーバ・ヤーガをSlavic folklore と言っている。ということにはロシアのみならずポーランドにもバーバ・ヤーガはいるのかな。
いろいろ調べてみたくなりました。
クラシック音楽にせよ、ブルースやアメリカーナにせよ、その土地のことを調べてみたくなる、知りたくなるというのも、音楽を聴く楽しみのひとつ、だと思うのです。