前回、久々にカジノ・クーペの写真を引っ張り出して、改めて考えました。
僕はどうしてこのギターを売ってしまったのだろう。
まぁ、Fホール周りとかの作りはちょっと雑に感じたけれど、家で気軽に弾くにはとてもよくて、半年間の間にかなり弾きました。
ですが、ネックが細く感じられて、そこに違和感を持ってしまったのが、手放すのを決めた大きな要因だったと思います。
だったら、買うときに気付けよ、という話でもありますが、当時は店で試奏するだけで舞い上がってしまい……よく分かりませんでした。
今まで僕は何本かのギターを手にしては、手放したものもありますが、思い出してみると、手放したギターはネックが細い(薄い)いものばかり。
中古店で見て、つい勢いで買ってしまったダンエレクトロ。リイシューもの。このネックは心細くなるくらい薄かった。でも、いま考えると、デザインは好きだからとっておいてもよかったかな……。エフェクターはまだウチにあります。
この写真の左側、アイルランドのダブリンに行った時に、やはり勢いで買ってしまったTanglewoodという英国ブランドのギター(アジア製)。これも薄いネックが心もとなかったので、知り合いに譲ってしまいました。
右の、姉から譲り受けた1975年のヤマハFGのネックがしっかりしていて、この安心感が自分にとって握りやすいネックの基準になっているような気がします。
でも、人によって手の大きさや指の長さも違うし、薄いネックのほうがいい、という人もたくさんいるでしょう。
そんなわけで。
ネックというのは、ギターを弾く人にとって、とっても気にする部分だと思います。特に初心者にとっては、練習にも大きな影響を及ぼす可能性があるでしょう。
何年か前に、あるアーティストを取材したとき、初心者にとって扱いやすいネックについて訊いたことがありました。そういう、ギターについての取材だったので。
すると、こんな答えが戻ってきました。
「そんなものはありません」
おぉ……というと?
「初めて持ったギターのネックに、自分が合わせていくんです。そうして練習して、慣れてきたら好みとかが出てくるんだと思いますよ」
なるほど。言えてるかも。
最初はネックのことなんて分からないから、自分が見て「これがいい!」と思ったギターを買うのがいいよ、ということかな。
あるいは、
ネック云々言う前にまずは練習しましょう。最初からネックがどうとかウンチクから入る輩は上手くならないよ、というメッセージなのかも。。
ということで、、どんなネックでもある程度弾けるように練習を重ねるしかありません。