musicradarで、チェコスロバキア製のギターを紹介している記事を見つけました。
Futuramaという名で、ヘフナーのギターやベースを輸入していたセルマー社が売り出したのだそうです。1950年代から1960年代にかけての話。
当時、まだフェンダーやギブソンのギターはとても高価で、キッズたちには手が届かなかった。それでこの55ギニー(約58ポンド。今の為替だと1万円以下)のギターに飛びついたのだとか。
ジョージ・ハリソンは、ビートルズのハンブルク時代にこのギターを使っていたとか、ジミー・ペイジも使っていたことがある、なんて話もあるようです。
ファンにとっては有名な話なのかな?
動画が、ありました。
今見ると、いちおうストラトキャスターを模しているようですが、ヘッドのテンションバーとか、ピックアップのOn/Offスイッチがビザール感を醸し出してます。
音もレトロな感じ。悪くない。
それにしても、当時のチェコスロバキアでエレキギターを作っていた、という事実が驚きです。
現在は、旅先として中央ヨーロッパ随一の人気を誇るチェコ。僕も何回も訪れていますが、僕が高校生の頃までは、チェコスロバキアとして、ソ連を中心とする東側の共産主義国家のひとつでした。当時は、日本とかとはまったくの別世界で、東側諸国を訪れる日が来るなんて思ってもいませんでした。
東側の工業製品としては、ライカを模したカメラや、チェコだったら車のスコダが有名ですが、音楽文化が限られていた国で、エレキギターという民主主義を象徴するような音楽を奏でる楽器が作られていたとは……。もう輸出専門(つまりは外貨獲得のため)だったのかな?
チェコのギターといえばアコギのフォルヒが有名だったり、中欧・東欧でいうと、誰か有名なギタリストがハンガリーのルシアーにギターを作ってもらってた気がします(誰だったか思い出せない……)。
楽器もそうですが、この地域はまだまだ日本に紹介されていない音楽やアーティストもたくさんいると思うので、調べてみるのも面白いと思います。